イタリア最北のワイン産地!注目のワイナリー「ストラッセルホフ」の解説

DSC04529

トレンティーノ-アルトアディジェ州はイタリア国内でも白ワインの銘醸地として有名です。中でも北部アルトアディジェのイザルコ谷はイタリア最北のワイン産地。今回は注目のワイナリー「ストラッセルホフ」について解説します。


ストラッセルホフについて

STRASSERHOFのオーナーファミリーであるバウムガルトネル家は、1500年代からこの地域で農家を営んできました。葡萄だけではなく、アルトアディジェは林檎も有名ですので、果樹園を代々営んできました。葡萄はワイナリーとしても規模の大きいノヴァチェッラの修道院(ABAZZIA DI NOVACELLA)に納めてきましたが、現オーナーのハンネス氏が、ワイン造りを志し、醸造学校を卒業した1996年から自宅で収穫された葡萄を使ったワインづくりを試みます。当初は宿泊施設で出すワインを造る程度でしたが、試行錯誤の上、2003年にワイナリーとして、初めてのワインをリリースしました。(引用:ALTOLIVELLO スタッフBLOG)


イザルコ谷のワインの特徴

イタリア最北のワイン産地であり、ストラッセルホフの畑の標高は700m以上もあります。ドイツ系のアロマティックな品種が多く、非常にクリーンで豊かな酸とミネラルを持っています。

valle isarco location on the italy map


ストラッセルホフのワイン

2021年9月現在全て2019年ヴィンテージでお届けします。

「リースリング」

1435 年ドイツ・リュッセルスハイムにて誕生した在来種。ドイツ・オーストリアでは言わずと知れた 白ワインの王様と称されている。ピーチやアプリコットなどの風味が特徴的で、甘口から辛口まで 幅広くワインが造られる。 

「ミュラートゥルガウ」

1882 年ドイツの人植物学者ヘルマン = ミュラー氏がリースリングとマドレーヌの交配させることで 誕生する。品種名も同氏に由来している。非常に早熟な品種のためドイツなど広域で栽培されている。

「シルヴァーネル」

1960 年代までドイツで最も多く栽培されていた在来品種。早熟な品種でニュートラルな味わいと香り、 酸味と味わいの穏やかなワインが多いが、畑や土壌の影響を受けやすい。

「シルヴァーネルAnjo(アニョー)」

シルヴァーネルの樹齢の高い(40 年)区画のぶどうのみを厳選し、 作り手ハンネスの母 Anna と、父 Johan の頭文字を付けた AnJo。恵まれた土地を与えてくれた 代々のファミリーに捧げる感謝のワイン。

「グリューナーフェルトリーナー」

トラミナーと St. ゲオルゲンの自然交配によりできた。1950 年代にオーストリアで 最も植えられるようになる。樹精が強いため念入りな収量コントロールを要するデリケートな品種。 

「ゲヴェルツトラミネール」

グリューナーフェルトリーナーの親品種であり在来種。 ライチ、シトラス、ドライフルーツなど様々なブーケを持ち複雑性が高い。

「ケルネル」

1929 年に誕生して以来、ドイツ・ファルツを中心に栽培エリアが広がっていった。 糖度が高いため甘口ワインも作られる。

 

「ソーヴィニョン」

イザルコ谷の伝統品種ではないが、ストラッセルホフは2013年に植樹し、硬質な素晴らしいワインを作っている。


ボルツァーノ公用語はイタリア語とドイツ語。したがってワインのラベルにもイタリア語、ドイツ語どちらの表記もある

(例)EisackTal-ValleIsarcoアイザックタル(ドイツ語)-ヴァッレイザルコ(イタリア語)


hannes 1

オーナーのハンネス氏からのヴィンテージ情報

2019年と2021年はかなり近い気候の動きをしていて、気温と降雨状況が似ている。
両年ともに猛暑ではなくて、結構雨も降っていた。
収穫のスタートは少し遅くて、厚かった2020年に比べると2週間遅い収穫のスタートで、9月の終わりから。
19年は9月末から始まった。2019年の秋は秋の気候がとても素晴らしかったのでワインの出来上がりは、
構成が大きくて、ボディがしっかりしている。個人的にはケルネルが特に良いと思う。

さらにこれからリリースされる2020年ヴィンテージの情報もいただきました。

2020年は通年通して暑くて、特に春先の3月、4月は気温が特に高かった。
夏は例年同様の暑さで収穫は9月中旬と少し早かった。秋は雨が多くなり、8月末から9月にかけて雨が多かった。
2020年はアルコール度が少し低く、ボディが細めかもしれないが、19年よりも香りが豊かだと感じている。
リースリングが特に良いと思う。

ワインは日本の定温倉庫で1年熟成してからリリースされており、全体的に角の取れた落ち着いた味わいでした。

ストラッセルホフの試飲をした後、みんなで真っ黒のグラスでブラインドティスティング。

DSC04541
「さっき試飲したばかりだし楽勝でしょ〜」

結果は私も含め、全員はずれ。

「ワインは味だけじゃないよね〜」と慰め合いました。

ストラッセルホフは貝類や野菜と合わせてお楽しみください!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

Verified by MonsterInsights