紀元前から続くトラパニの天日塩
紀元前、古代フェニキア人が伝えたとされ、現在もイタリア有数の天然海塩の産地として知られる「トラパニ」。
シチリア島の西部にあり、透明度の高い海が広がっているため、リゾート地としても人気の場所です。
塩田があるのはトラパニの町を含む、”トラパニ県”の沿岸部です。
酒精強化ワインの生産で有名なマルサラでも生産されます。
一口に「塩」と言っても様々な製法がありますが、トラパニは天日塩。
塩田に引き込んだ海水を太陽の熱で蒸発させ、塩を収穫するというやり方です。
日差しが最も強くなる夏に、深さの違ういくつもの区画に海水を移し替えながら塩の結晶を作っていきます。
この動力として、または塩の結晶を砕くための臼挽きとして、昔は風車を利用していました。
今ではほとんど使われておりませんが、塩田には所々に風車を見ることができます。
この土地ならではの強い日差しと、常に吹く風が塩の結晶化を加速させ、真っ白な塩ができあがります。
旨味たっぷり!トラパニの天然海塩
トラパニの海塩は、他の塩と比べると塩化ナトリウムの割合が少なく、マグネシウムを多く含むという特徴があります。
塩辛さが少なく、甘味も感じられるほど。
また、マグネシウムが多いことで溶けやすいので、塩漬けにも適しています。
パスタのゆで汁にもおすすめです。
上質な塩はパスタを一段と美味しく仕上げてくれます。
職人に選ばれる塩「ソサルト」社
「ソサルト」社はトラパニとマルサラの間に100ヘクタールもの塩田を所有する会社です。
夏になるとフラミンゴが訪れるこの地区は自然保護区にも指定されており、豊かな生態系の中で伝統的な塩作りを続けています。
また、塩田の目の前に見えるモティア島は古代フェニキア人が塩作りを伝えた島とも言われています。
彼らの作る天然海塩は、パルマの生ハムやシチリアのアンチョビ作りにも多く使われ、素材そのものにこだわる職人たちにも認められています。
ソサルト社の天然海塩「モティア」
モティア・グロッソ(粗塩)
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モティア・フィーノ(細塩)
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