スパークリングワインとは
「スパークリングワイン」とは泡がしゅわしゅわと立つ発泡性ワインの事です。
フランスで造られるシャンパンが有名ですが、いまや世界中で生産されており、イタリアでは「スプマンテ」の名称で呼ばれます。
厳密には3気圧以上の物をスパークリングワインと分類し、1~2.5気圧は弱発泡性ワインとなります。
発泡させる方法は複数ありますが、ここではイタリアでもよく使われている製法を3つご紹介します。
【瓶内二次発酵方式】
メトード・シャンパーニュ、メトード・トラディショナルと呼ばれる最高級スパークリングの製法。
ベースとなるワインを生産・瓶詰めし、同時に酵母と糖分(リキュール)を添加、瓶の中で再度発酵させることで炭酸ガスを発生させます。
それを長期間瓶内で熟成させる事により、炭酸ガスが液体に溶け込んでキメの細かい自然の泡が造りだされます。
代表的な銘柄であるシャンパンでは最低15ヶ月間、イタリアのフランチャコルタでは最低18ヶ月間の法定熟成期間が決められており、リリースするまでに非常に長い時間とコストがかかることが窺えます。
【シャルマ方式】
大きなタンクに入ったワインを丸ごと二次発酵させることで、時間の短縮と大量生産による低コストを実現した作り方。
瓶内熟成による複雑さは出ない代わりに、軽やかな口当たりの泡とフレッシュさが特徴。
【田舎方式】
イタリアではやく約7億5000万本のスパークリングワインが生産されており、シャルマ方式が7億2000万本と多く、全体の96%を占めているのが大きな特徴。
その中でもプロセッコと呼ばれる銘柄が6億本強という生産量を誇り、際立った存在感を示している。
瓶内二次発酵スパークリングワインは、フランチャコルタとトレントが安定した人気を誇っているが、急速に伸びてきているのがピエモンテ州で造られるアルタ・ランガ。
世界的知名度を誇るバローロやバルバレスコの著名生産者が造っている事で、一気に第3の産地としての地位を手に入れた。
また、2021年3月にはトレントのスパークリングワイン生産者「フェッラーリ」がF1レースの表彰式で使用されるスパークリングワインとして3年間の契約を締結した。
これはイタリアのスパークリングワインとしては初めてで、シャンパーニュの牙城に食い込んだ快挙。
そんな目が離せないイタリアスパークリングワインを銘柄別に紹介していきます。