ほんのりとガーネット色がかった、濃いルビーレッド・カラー。
特有の熟した果実の香りがあり、わずかにスパイシーで焦がしたニュアンスを伴い、バルサミコを思わせるかぐわしい香りが締めくくる。
ボディーがしっかりとしていて、ミネラル感とフレッシュさに富んでいる。
風味よく、ことのほかバランスがいい。
ダークチェリーやプルーン香の果実味があふれ、やわらかく、舌触りはまるでビロードのよう。
クロイチゴやクワの実のニュアンスは円熟し、丁子やカカオのスパイスを感じる。
ジョイア・デル・コッレ産プリミティーヴォに特有な、後味に特徴的なアーモンドの風味。
ステンレスタンクで温度管理しつつ発酵。
ステンレスタンクで12ヶ月間、スラヴォニア産オーク樽で12ヶ月間熟成。
ボトリング後6ヶ月間落ち着かせてから出荷。
(輸入元資料より引用)
【生産者紹介】ファタローネ
多くはジャミーで濃厚、暑苦しい味になるのが、プリミティーヴォ品種。
その数少ない例外であるフレッシュさと美しいミネラル感、卓越した調和の妙を感じさせる生産者。
父からワイン造りを学んだ後、セラーにはスピリチュアル・ミュージックを流すなど、独学で多くの試みを行う当主パスクアーレ。プリミティーヴォ栽培の最重要点は、ラチェーミと呼ばれる第二新梢にできる房を残すことと語る。
ラチェーミは他の房より遅く熟すため、通常のブドウ栽培では芽かき作業中に取り除かれる。
しかし酷暑のプーリアではラチェーミを残すことにより、本収穫用のブドウが熟せばその後はブドウの樹がそのエネルギーをラチェーミにまわすため、ブドウが過熟し酸を失うリスクを回避できる。
仕立てもブドウがゆっくりと熟すよう除葉をひかえ、強烈な日光から葉の陰で房を守るよう、キャノピー・マネージメントも徹底する。
しかもワイナリーの立地は高台にあり、常に流れる風が熱を和らげてくれる。ワイナリーの信条は「ブドウ樹を人間と同等に扱い、たえず愛情に満ちた人間の手で注意深くケアすること」。
かくしてジャミーとは無縁な洗練されたバランスとほど良い熱気が伝わってくる、プリミティーヴォの傑作が生まれる。
Gioia del Colle Primitivo / Fatalone