琥珀がかった黄色。スパイシィで薬草やハーブの香り、バニラも感じられます。マイルドなアタックですが、濃厚で非常にボディのしっかりとした味わいです。
【生産者紹介】ロッカ・デイ・モリ
イタリア歴史認定協会に認定されているワイナリー
ロッカ・デイ・モリは1870年に設立されました。
実際に1870年に設立されたという記録が残されており、イタリア歴史認定協会(Unione Imprese storiche Italiane)によってその歴史が正式に認められています。
イタリアのワイナリーの中でこのように正式な歴史認定を受けているのはロッカ・デイ・モリの他、数十軒の生産者にすぎません。現在は4代目のマルチェッロとマッシミリアーノ兄弟によって運営されている家族経営のワイナリーです。
ロッカ・デイ・モリでは、プーリアの土着品種(プリミティーヴォ、ネグロアマーロ、マルヴァジア ネーラなど)を主体にワイン造りを行っています。
そしてそれらの葡萄を「アルベレッロ プリエーゼ(Alberello Pugliese)」という伝統的な仕立て方法で栽培します。
また、彼らのワインは毎年造られているわけではありません。
品質の良い年にだけ「ロッカ・デイ・モリ」として瓶詰めします。
納得のいかない品質のヴィンテージは格下げをし、別のラベルでリリースします。
アルベレッロ プリエーゼの特徴
「アルベレッロ プリエーゼ」という仕立ての特徴は、葡萄の葉が生い茂っているため、葡萄の房に直射日光が当たるのを防いでくれるという点です。そのかわり、地面からの日光の反射によって、葡萄はゆっくりと成熟します。
プーリアの日中は非常に気温が高いため、収穫は暑さを避けて夜間に行います。
すべて手摘み、よい葡萄だけを選別しながら行います。アルベレッロ プリエーゼ仕立ての場合、収量は非常に低くなりますが、品質のよい葡萄を得ることが出来ます。一般的な仕立て(スパリエーラ、グイヨ等)の場合、1ha当たり15,000kgから20,000kgの収穫量のところ、アルベレッロ プリエーゼの場合は1haあたり、僅か5,000kg(通常の3分の1から4分の1)という低さです。
また、アルベレッロ プリエーゼはワイン造りの面での重要性の他に、その希少性、葡萄畑の景観の美しさから、現在、ユネスコの世界遺産に申請されています。
伝統的な造り(発酵、熟成)
ロッカ・デイ・モリは流行を追うのではなく、伝統的なワイン造りを今も引き継いで行っています。
「伝統的」とは例えば、発酵を12,500Lのスラヴォニア産の大樽で行う点です。
また醸しは、通常ですと平均7日間で行いますが、彼らは30~45日間と非常に長く行っている点です。
そして熟成はバリックで6ヶ月~24ヶ月(ワインによって熟成期間は異なる)行います。
その後、ブレンドして5,500Lの大樽でさらに数ヶ月寝かせ、ワインを落ち着かせます。
ボトリングの際は、清澄せず、フィルターもかけません。つまり、ワインは限りなく自然な状態で瓶詰めされ、さらに最低でも6ヶ月瓶熟を行います。
ボトルでの長期熟成を想定した造り、コルクにもこだわる
ロッカ デイ モリではボトルでの長い熟成を想定しているため、最高品質のコルクを使用しています。
このコルクは通常のものよりも5倍の値段がするものです。長期熟成が出来るワインであること、そして品質の高いコルクのおかげで、ロッカ デイ モリのセラーには1938年のワインが残っています。
その他にも家族の生まれ年や記念の年のワインをセラーでキープしています。