熟度の高い葡萄を使用。
14日間のマセレーションでしっかりと色素とタンニンを摘出後、バリックにて6ヶ月間熟成。
フレンチハニーサックルの酵母。
赤い木の実やスパイスの香り。柔らかな口当たりで、厚みのある味わい。
【生産者紹介】カンティーナ・オルソーニャ
サステナブルな社会へ
カンティーナ・オルソーニャは1964年に、数人のグループによって立ち上げられた、小さな組合であった。
今日、500軒もの考えを共感できる仲間に支えられた会社に成長を遂げ、1,100haの畑を所有している。その80%はビオロジック認証を取得済。
更に少しずつビオディナミへと変換を遂げている。
彼らは今、葡萄の栽培と、環境保全の双方をバランス良く実現する、持続可能な生態系を築く事を目的としている。プラスチックごみを出さない様に、キャップシールを排除するなど、サステナブルな社会に向けて、積極的に活動をしている。
ミツバチの保護活動現在、環境問題の1つとして、世界中でミツバチが急激に減少している事が挙げられている。ミツバチが花から花へと飛び回り、身体中に花粉を付けながら、蜜を集める事で、植物は自然と受粉をする。実際、人間にとって重要な作物の7割は、ミツバチによって受粉を行っているという研究結果がでている。
彼らはこのミツバチを保護する為、畑の周りの自然豊かな森に巣箱を設けている。そして、オーガニックで健康な畑を保つ事で、彼らが心地良い環境を保っている。
巣箱は植物の近くに置かれており、それぞれの影響を受けたハチミツを造り出している。現在では「西洋サンザシ」、「クローバー」、「フレンチハニーサックル」、「栗」、「木苺」、「桜」と6種類。ハチミツを採取するだけではなく、ビーブレッドなども採取している。
世界初の試み『Bee Bread酵母』で醗酵
彼らは、地元アブルッツォのキエーティ大学との共同研究で、世界初の試みを行っている。
ミツバチ保護の副産物である、ビーブレッドというものを培養した酵母を用いて、ワイン造りを行っている。
ビーブレッドとは、言葉の通りミツバチのパン。無尽蔵に飛び回るミツバチは、このビーブレッドを餌として食べ、エネルギー源としている。
ミツバチが蜜を集める際に、身体についた花粉を巣の中で集め、吸収しやすい様に酵素を加えて乳酸発酵したものが、ビーブレッド。
人にとっても栄養価が高く、スーパーフードとして、注目を集めている。この酵母の効果が明らかになる事で、新たなワイン造りの可能性が広がるかもしれない。
vola vole mpd / orsogna