【2016年リゼルヴァが素晴らしい】ビッビアーノ試飲レポート

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皆様はジュリオ・ガンベッリを知っていますか?2012年86歳で亡くなった最も偉大なワインコンサルタントの一人です。カーゼ・バッセ、ポッジョ・ディ・ソット、イル・コッレ、モンテヴェルティネ、ビッビアーノ、オルマンニ・・・他。サンジョヴェーゼ好きにはたまらないワイナリーばかりです。今回は数々の素晴らしいサンジョヴェーゼを手がけたジュリオ・ガンベッリが1942~2004年まで働いていた「ビッビアーノ」の最新ヴィンテージを試飲レポートをお届けします。(写真:https://www.bibbiano.comより引用)


ビッビアーノ解説

『150年の歴史があるが、ガンベッリが参画する以前はテーブルワインと野菜を作る荘園だった。
その頃のトスカーナ(田舎)らしさを無くしたくない』

1865年に設立されたビッビアーノ。長く「マロッケージ·マルツィ家」が所有している。キャンティ・クラシコの中で最古の歴史を持つ家族の1つ。

『トスカーナは外国資本が入り、巨大化し、その味わいを世界基準に変えてしまっている。
ビッビアーノは後世に残すべき文化財でもあるのです』

現当主は5代目のトンマーゾとフェデリコ兄弟。カステッリーナ・イン・キャンティに位置し、30haの中に葡萄畑、オリーブ畑、森を所有している。

『栽培する品種は土着品種のみ。エトルリア時代からワイン造りが行われてきたのだから、
土着葡萄には意味があるはず』

品種はサンジョヴェーゼ・グロッソ、サンジョヴェーゼ、カナイオーロ、マルヴァジア・ネラ、チリエジョーロ、コロリーノ、トレビアーノ、マルヴァジア・トスカーノ。

『サンジョヴェーゼ・グロッソはガンベッリがモンタルチーノの最も伝統的なクローンを移植したもので、
今や貴重なクローンとなってしまった』

世界的な流行に一切興味がなく、ジュリオ・ガンベッリの教えを元に、ワインで「土地の歴史」を後世に残していくのがビッビアーノの仕事。

(引用:テラヴェール)


試飲レポート

2019 Toscana Bianco “Listrice” トスカーナ・ビアンコ リストリーチェ

ヤマアラシの意味 Malvasia Bianca 60% Trebbiano40%

シンプルでいわゆるフレッシュ&フルーティ。

よく冷やして食前酒〜前菜に。

2019 Toscana Rosato “Scappalepre” トスカーナ・ロザート スカッパレプレ

逃げる野うさぎの意味 Sangiovese 100% マセラシオンなし

プロヴァンス系の爽やかなロゼワイン。

2019 Chianti Classico キアンティ・クラシコ

2019年は試飲サンプルのため、リリース待ち

Sangiovese 100%

ジュリオ・ガンベッリの特徴は長期マセラシオンにあります。
一般的なキアンティは10日前後に対してビッビアーノは15~20日のマセラシオン。
ステンレスタンクで発酵、セメントタンクで熟成。樽は使わない。

若くても既にバランスが取れている2018年と比べるとこちらの方が親しみやすい味わいで人気がでそう。

2018 Chianti Classico キアンティ・クラシコ

Sangiovese 100%

酸が強く厳格な味わい、クラシック。2〜3年さらに熟成させたい。ジュリオ・ガンベッリファンなら選びたいヴィンテージ。

2016 Chianti Classico Riserva キアンティ・クラシコ リゼルヴァ(おすすめ)

【試飲のポイント】
最新ヴィンテージと言ってもイタリアではもっと若いヴィンテージが流通していることが多く、
あくまで日本でリリースされているヴィンテージとなる。
輸入元の在庫状況によってはこのワインだけ2016年ということがある。(通常は2018年くらい)
このように日本にはお買い得ヴィンテージが多々存在する。

Sangiovese 100%

既に香りが開いており高貴な印象。マセラシオンはキアンティ・クラシコよりも長く20〜35日。セメントタンク発酵、一部ステンレスも使う。熟成は半分セメント、半分フレンチオーク。

非常に完成度が高く、2016年ヴェンテージは冷涼な年のグレートヴィンテージ。酸が豊かで果実味が主張しない。これで¥3960はあまりにもお買い得過ぎる。

2018 Chianti Classico Gran Selezione “Vigna del Capannnino” グラン・セレツィオーネ ヴィーニャ・デル・カパンニーノ

Sangiovese Grosso 100%

マセラシオンは30日〜40日。スケールが大きくても、親しみやすく、満ち足りた味わい。

日当たりの良い畑から来る明るさ。ブドウの木はジュリオ・ガンベッリがモンタルチーノから持ってきたクローンである。

2018 Chianti Classico Gran Selezione “Vigne di Montornello” グラン・セレツィオーネ ヴィーニェ・ディ・モントルネッロ

Sangiovese 100%

北東向きの寒い畑。はっきりと冷涼感を感じられる。エレガント、ブルゴーニュ的な優美さを持っている。グラン・セレツィオーネの2016年を比較するとカパンニーノ(ローヌ)とモントルネッロ(ブルゴーニュ)のような違いがはっきりあったが、2018年は日本に到着したばかりで落ち着いていない。これから違いがはっきりしてくるだろう。


最後に

ビッビアーノのWebページは日本語に対応してます。

よかったら見てみてください。

 

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